「ケンちゃん…。手、引っ張って。」


私は、手をゆっくりとケンちゃんに向けた。


繋いで。じゃ恥ずかしい。


だから、引っ張って。なんて言い方をした。


「引っ張っるの??(笑)」


「うん。痛くないくらいに。身体疲れたから。」

ケンちゃんは、引っ張っるじゃなくて繋いでくれた。


やっぱり安心するケンちゃんの手。


「これでいい?痛くない?」


「うん。痛くない。」


クスッとケンちゃんは笑った気がした。


「ケンちゃんは、ペットだよね??私のペットだよね??」


すがるような想いでケンちゃんに聞いた。


ケンちゃんは、困ったように、ムリに笑うように、「そうだよ。僕はハナのペットだよ。」


「その関係はくずれないよね?」


「…うん!くずれないよ。」