「ひどい顔…」


朝、鏡を見て私は溜め息を漏らす。


体育祭当日。


それでなくても憂鬱なこの日に、この顔で学校へ行かなければいけないことが悲しくてしょうがない。


再び鏡で自分の顔をマジマジと観察する。


目が腫れて、赤く充血している。よく見たらクマもできていて、見る人が見たら昨日泣いて寝不足だって、一目瞭然だ。




…昨日は、帰ってから一晩中泣いた。




昨日の放課後。


相変わらずどこかぬけてる私は、教室に忘れものをしてしまった。


本当に私はバカだ。


昨日忘れものさえしなければ、こんなに傷つくことはなかったのに…