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いやだ。


見たくない。


こんなとこ


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外に出たくない。


というより、誰にも会いたくない。


たぶん今の私、世界で一番酷い顔してる。




毎日、見てきたんだ。


教室の窓から。


あいつの頑張ってる姿も


夢乃と二人でいるところも。




でも、もう限界。


あの日、並んで立っている二人の空気がいつもと違ったから。


距離が、どんどん近くなっているのを感じたから。


私との距離は、止まったまま進むことはないのにね。




私、魔法使いになりたいよ。


そしたら、夢乃になりたいって言う?


それとも、あいつの心をちょうだいって言う?




いや――


それより、私に素直になれる魔法をかけて。


こんな醜い心を綺麗にして、素直に気持ちを伝えられる魔法を…