「ザ、ベストオブワンセットマッチ、ムラモト、トゥサービス、プレイ!」


そんな中でも、


無情にも審判のコールで試合が開始されてしまう。




頼む、




来てくれよ…




亜子。




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相手はシードの選手で、しかもジュニア上がり。



サービスゲームはキープできても、なかなかブレイクができない。


それどころか、相手の強烈なストロークに押され気味だ。




このままじゃマズイ。




流れを変えたいのに、そのきっかけが掴めない。