なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?





「あ、遠哉!遠哉もアルバム書いてよ。」


たまたまそばにいた遠哉に、私が声をかけた。




その瞬間、私たちの間になんとも言えない重苦しい空気が流れる。




それが、亜子と遠哉の間に流れる空気なのだと私はすぐに気づく。




「…いいよ。」


遠哉は無理やり笑って、亜子とは目を合わせないように私のアルバムを持ち上げる。




その時ヨウもたまたま通りかかって、空気が軽くなったんだけど…




私は言いようのない不安を感じていた。















そして、あと一人。




私のアルバムに足りない人…