なんで、みんな誰かの一番になれないんだろ?



「俺、亜子のこと好きになれば楽しかったのかな。」


俺が状態っぽく言うと、亜子は




「私はやだ。あんたとは似すぎてて、自分みてるみたいで。」


「うまくいかないとこがあるから、面白いんでしょ?恋愛って」


そう、正論を返してくる。




「言ってみただけだよ。俺もお前なんか!…というより、お前と付き合ったりなんかしたら、本当に殺されるからな。あいつに。」


「今日も待ってるんじゃねぇの、遠哉。行かなくていいわけ?」


俺は外を指差して亜子に遠哉の存在を知らせる。




「ご心配どうも。じゃあ、行くわ。気が乗らないけど。」


亜子は机から鞄を取り、俺に手を振り遠哉の元に歩いていった。











帰り際、




「私も、自分の気持ちに正直になるよ。」




「じゃあね、ヨウ。」




そう言って、惚れてしまいそうになるくらい綺麗な顔で、亜子が笑った。