白い吐息


―でも、運命は決まってたんだよ―


『じゃあ、白居先生はレールから外れて歩いてるんだ』

『美しき脱線だ!オレはオレのしたいように生きる』



―それは悲劇への運命へ繋がっていたじゃない―




『ポジティブだね』

『だから琴子も悲観しないで自分らしく頑張れよ』




―どの道を歩いても、すべては運命だった―




『…うん!』





―運命には逆らえない―



あの日、私はそれを知った。

どんなにもがいても、生きていれば、最期には運命だと片付けられてしまう。



常識は打ち破れても、運命だけは決して変えられない。

私は今も神様の引いたレールの上を歩いている。