白い吐息


「…関口先生って教師だよね」

真人が問う。

「一応…保健の先生だからね…」

「だね…」

戸惑う2人。
真人はゆっくりノートを閉じた。

「洗濯…いいの?」

どこかぎこちない真人。

「…だっ、大丈夫よ。実家ではお父さんの下着とか洗ってたし」

「お父さん…か」

「真人…どっち派?」

照れながら聞く琴。

「えっ…どっちって?」

「だから、その…下着の種類」

琴は顔が熟れたトマトのようだった。

「オレは、ボクサータイプだけど」

頭をポリポリする真人。

「そう…なんだ」

「あの、琴子?」

「何?」

「そんな涙目になる位なら下着だけは自分で洗うよ」

そう言って真人は琴の頭をポンポンと撫でるように叩いた。

「ゴメンね…大人なのに」

「琴子はpureなだけだって」

「ありがと」

「オレが勝手に押し掛けてきたんだから、気にするなよ」

なんて言いながら、オレは目の前の可愛い琴子を抱き締めたくてしょうがなかった


「ご飯は頑張るね」

鼻をすすって笑う琴。


この気持ちは何なんだろう

琴子を大事にしたい気持ちと、壊してしまいたい気持ちが行ったり来たりする


まるで自分が2人いるようだ…