白い吐息

関口先生、心配してくれてたんだ…

でも、こればかりは先生にも言えない

生徒である真人と暮らすことになったなんて…


真人を助けられるのは自分だけ、琴はそう思っていた。


「あれ?あの入り口の所に居るの、2-Bの子じゃない?」

関口先生がコーヒーをすすりながら尋ねた。

「あっ、戸部くん」

「そうそう戸部くんだったわね」

戸部は職員室前の廊下をうろうろしていた。
そして琴と目が合うと深々と礼をした。

どうしたんだろう?



「何か用事?」

ニコヤカに職員室から出てくる琴。

「あっ、あの…話、聞いてもらっていいですか」

戸部は琴と正反対の表情をしていた。

「…白居くんのこと?」

頷く戸部。

「わかった。今、ジャケット取ってくるね」

何かある。
そう感じた琴だった。







屋上へ上る2人。
秘密の更衣室へ向かう。

「戸部くん、今日は部活か何か?」

「オレは部活入ってないんですよ。中学の頃はサッカーやってたけど」

「へぇ、サッカー部か」

「真人もサッカーやってたんですよ」

「そうなんだ」

真人の話をする為だけにわざわざ学校までやってきた戸部の後ろ姿を見て、琴はまた不安になった。