私に優しくしない、で。


私は

これから罪を償わなくちゃいけないの。


榎木先生はあぁ言っていたけれど

でも私は...


「大丈夫ですから」


ばっと彼の手を振り払い、家に向かって一目散に走った。



「あーあ、行っちゃった」



彼がぽつりと呟いたのを

もちろん私は知らない。