外の景色は朝と変わらずいい天気で。


外に出ると教室よりも暖かいという事が改めて分かる。

外の方が100倍暖かい。


今日の行事は全て終わり、それぞれが思い思いに過ごす放課後。


「すっかり春だね~」

学校を一緒に出た真姫が大きく背伸びをしながら歩く。

「そうだね」

真姫の言葉に頷いて、空を見上げる。


「美麗ってさ、そうやって顔あげて歩くの好きだよね?」

「え?」

「なんかあるの?」

不思議そうに聞いてくる真姫に対して真剣に考えるけど

なかなかいい答えが思い付かなくて

「空が、好きなの」

結局一番シンプルな答えを出した。

「へぇ~?」

「夕方か夜にかけての空の色とか」

「あぁ分かる、凄く綺麗だよね~」


私が空を見上げるようになったのはそれだけじゃない。

空が好き

それもあるけれど


本当は空の上にいるかもしれない人達に話しかけている。