陸斗先生はポケットから白い封筒を出す。


「それは?」

「お前宛の手紙だ。あいつの最後の言葉を聞いてやれ」


陸斗先生に言われるまま手紙を受け取る。


封筒は何故かごつごつしていて

封を開けて中を覗くとキラキラ輝く指輪が見えた。


「とにかく今は行くぞ」

「ちょっと先生!!」


強引に腕を引っ張られたまま車に乗せられて病院へと向かう。


その途中で封筒から手紙を取り出し、便箋を開いた。


中は愁夜さんの文字でびっしり書かれていて


「美麗へ」


震える声で読み上げた。