本当にそうなんだろうか。


彼女は..真実を知っても俺の事を...


「でも俺はまだ自分に自信がないんだ」

「だったら卒業式だな」

「え?」


「卒業式に迎えに行ってやれよ。そんで抱きしめてチューでもしちゃえ!」

「陸斗...」


「まだ時間はある。お前がどうしたいか、誰が一番好きなのか、誰に一番
傍で笑っていて欲しいのか、よく考えるんだな」



こういう時、友達ってなんてすばらしいものなんだろうって思う。


苦しい事も辛い事も

全てを話せる友達というのは数少ない。


でも俺はそれで十分と思っていた。



自分を分かってくれる人は陸斗だけでいい、

陸斗以外には必要ない、

そう思っていた。


でも今は...


傍で笑って欲しい人がいる。

支え合っていきたい人がいる。



「陸斗俺やってみるよ」


信じ抜いてみよう、この気持ちを。

貫いてみよう、あの子と歩く人生を。

たとえそれが

茨の道になるとしても――――