「まさか本当に来るなんてな」
フンっと笑いながら俺を見る。
「連絡があったらいつでもどこでも行くさ」
「仕事は辞めてきたのか?」
「あぁ、こっちが優先だろう?」
話をしながら歩き出す。
陸斗は保健医、俺は担任クラスは持ってないから
再会を楽しむ時間は十分にある。
「お前はそんなヤツだよな」
「まぁね」
陸斗と僕は中学からの同級生で
僕が唯一心を許せる“友達”だ。
もちろん、母さんと弟が亡くなった時も一緒で。
俺の気持ちを一番に理解してくれている人物だ。
憎しみや、悲しみ、恨みまで
俺の汚い部分をよく知っている。
きっとだからだと思う。
「“みれい”が見つかったかもしれない」


