「どうよ、センセ」


新任式が終わり、

生徒や教師達がぞろぞろと体育館を出て行く。


そろそろ自分も、そう思い席を立つと、
ポンと肩を叩かれた。


振り向いたその先には


「久しぶりだな、陸斗」

視線を向けるとニヤリと笑う友達の顔。


もう数年も会わなかったはずなのに、
ずっと一緒にいたような感覚に陥る。

コイツと最後に会ったのは大学の卒業式だ。


「あぁ。連絡ありがとう」

「いや、別にいいけど」


相変わらずの直球発言に友達が何も変わっていない
事に安心する。