どうしてだろう。
この人は本当にどうしてこんなに
優しいんだろう。
「こんな事言うのもおかしいかもしれない。でもね...
俺は君が好きなんだ」
先生..
「私、いけない子なんですよ?」
いくら大丈夫と言われてもやはり気にしてしまう、過去の罪。
「知ってる、君くらいのイケない子なら調教のしがいがあるな」
「私、先生の、弟さんを」
「だったら君が俺の家族になればいい。そうしたらきっともう寂しくない」
「でも先生..」
「だから―――」
呆れた声を上げると、手を引っ張られてきつく抱きしめられる。
「俺はもう先生じゃないよ」
背中に回る手が、伝わって来る鼓動が
全てが夢のようで..
「っく、ひっく...」
先生の胸に顔を埋める。
「そこまで言うなら君に罰を与えてもいいかな?」
「え?」
いきなりの発言に顔を上げる。
愁夜さんは私の頬に手をあてて、優しげな眼差しでこう言ってくれた
「君の罰は、俺と生涯共にすること」