突然重なった唇。
何が起きているのか・・
思考がストップして考えられなくなる。
陸斗・・?
「ずっと別れた事、後悔してた」
短いキスを終えて陸斗はまっすぐ私を見つめる。
後悔なんて、してたのは私の方。
「ごめん」
「私の方こそ、ごめん」
不思議。
心の中のドロドロしたものが一瞬で取れて
自分でも可笑しいくらい素直になれる。
「今度はちゃんとお前の事一番に考えるからさ」
「陸斗はいつだって考えてくれたよ、私の事」
「真姫」
「私が子供だったの、もっとちゃんと考えれば良かった」
別れてから気付いた。
陸斗がいなくなってから気付いた。
どれほど私が陸斗に愛されていたか―――
こんな事絶対に恥ずかしくて言えないけど。
でもこの先後悔するよりはマシ。
だから
「好きだったの。ずっとずっと。」


