黒板には【1年間宜しく】
と文字が書かれていた。
綺麗で、達筆な文字。
何か気付いたのか、真姫は少し肩を落とし
「担任は女かぁ」
とぽつりと呟いて席に向かって歩いた。
「そんな事何で分かるの?」
「いや、なんとなくだけどさ、この書き方って女の人っぽくない?」
そういう理由で?
「分からないよ、男の、真姫の希望のカッコいい先生かもしれないし」
「そうかなぁ~」
とか言いながらも落ち込む姿は変わらない。
「はぁ~」
ため息をつきながら貼り出された場所と同じ席に着いた。
男か女かは分からないけど。
でも多分国語の先生かな~~なんて思っていると
「美麗も席に着きなよ~」
真姫の声が聞こえて、私も席に向かった。


