あれからなんとなく話しにくくて

車の席をめいいっぱい使って私と先生は距離を置いている。



チラッとだけ外に向いていた視線を反対側に
向けてみると


この車から見えるものなんて
たいしたものはないのに

それでもこちらを見ないようにしているのか

さっきからずーっと窓へと向かう視線を外さない。




「もうすぐ着くからな～」


視線を慌てて前に向けると
目的地へと案内する看板が見えてきた。


目的地までは本当にあとすこし。


この気まずい雰囲気を

どうにもできないまま車は高速を降りて行った。


「うわ、すごいキレイ」