桜の花が舞う頃に



笑いかけてくれる先生に

「真姫と相談してみます」

小さくそう呟いた。


そんな無理だよ。

私と先生が旅行なんて。

今の私にはそんな事出来ない...


それにきっと真姫だって旅行に行かないと思う。

だってあんなに陸斗先生を毛嫌いしてるんだもの。



なのに


「お願い!!!」


学校に着くなり早々、目の前で手を合わせる真姫。

そんな事言われたって・・


「私は行けないよ」

「何で?」


不思議そうな顔して見つめる真姫。

何でって...そんな事


「とにかく私は」

「一生のお願いだと思って、ね、お願い!!」