せっかく咲いたのに、
もう何処かへ行ってしまうのかな
そしてこれからどこに行くのだろうか
そんな事を考えながら空にあった視線を
前に移したその時。
向こう側、
丁度桜並木が途切れている所で
私と同じように空を見上げていた人がいた。
誰、だろう?
少し距離があるせいか顔は良く見えない。
その人もやがて桜から私の方へと視線を移すと
暫くの間、私を見つめてからくるりと反対を向き
歩き出した。
それが私と彼の出会い。
とても優しい風が吹いた、朝の出来事だった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…