大切だから

間違った道に導いちゃいけねぇんだ。


友達だったら何が合っていて、何が間違っているのか

ちゃんと教えなくちゃいけない。


たとえそれでその関係を失う事になったとしても。


今までの自分の浅はかな考えに嫌気がさしてくる。


「美麗、ごめんな」


きっと愁夜にお前の居場所を教えてしまった俺も
同罪だ。


たとえ、あいつの言っている事が正しくても

美麗が嘘を付いていても


絶対に復讐なんてしちゃいけないんだ。


復讐したところで


なにも変わらない。


残るのは

虚しさと後悔だけ。



真っ白い天井を見上げながらふうっと息を吐いた。


そして一つの方法を思いつく。

これで二人の関係がうまくいくなんては思ってないけれど。


でもこれでもし何か変わったら...

少しばかりの可能性をかけて

さっき別れたばかりの女に電話をかけた。

やがて出た真姫に一つの提案をした。



「なぁ、お前さ・・」