「まぁ、美麗の味方はお前しかいないからな、今のところは」


陸斗の言葉に一気に現実に引き戻される。

どういう事？


「え？あんたは味方じゃないの？」

「俺は今調査中。はっきりさせるまではどうだか分からねぇけど。
でもあいつが、美麗が嘘をついているとはどうしても思えねぇんだ」

「分かんないよ、美麗が嘘をついたって..どういう事？ちゃんと教えてよ！」

仕方ねぇな、ため息混じりに出た言葉に
いよいよかと思うと喉が鳴る。

少しだけ緊張する。


「いいか？これから話す事は絶対に誰にも、もちろん美麗にも言うんじゃ
ねぇぞ」


刺さるような視線にコクリと頷く。



「これからするのは残酷な話だ...」


大丈夫、何があっても私の美麗に対する気持ちは変わらない。

手に力を込めて、黙って陸斗の話しに耳を傾けた。