空悟~大切な君~

水曜日の休み時間、俺は自分の机で相変わらず飛行機を作っていた。そんな俺に純太が近付いて来て、俺の前の席の椅子を反対に向け、俺と向き合うように座った。
「また女子の遊びしてんのか?」
「遊びじゃねーよ」
空悟の為に本気だ。
「もう少しで完成するんだから邪魔すんなよ」
「へいへい」
と、純太が何か思い出したように話す。
「あのさ海斗。今度の土曜日に練習試合があるんだけど、応援に来てくれよ」
「土曜日?」
「おう。昼には終わるからさ」
「ああ、いいよ。空悟と行くよ」