と、頭の中で色んな事を巡らせる俺に空悟が、
「兄ちゃん!」
「空悟…」
頭の中のモヤモヤが消えた。
俺はまたこの世界で、空悟の笑顔を見る事が出来、この小さな手を握れる。
「許してくれたんだよな…」
「?」
俺は空悟を力強く抱き締めた。
また一緒にいられる。今まで通りの生活を送れる。最高の時間を、最高の家族と送れるんだ。
「ありがとう。空悟」
「おい、そろそろ出ないと本当に遅刻するぞ」
「ああ!」
そして俺は制服に着替えて元気に家を出た。
「いってきまーす!」