空悟~大切な君~

その質問があまりにも唐突で、あまりにもバカバカしくて俺は思わず眉を寄せてしまった。
「そんなのいないけど…」
すると女子達は何故か嬉しそうに声を上げた。
「そうなの?」
「でも何で?」
「何でって…」
んな事知るかよ。別に女に興味なんてねえし。俺が困っていると、女子達は勝手に言ってくれた。
「綾瀬君成績もいいし、野球やっててスポーツ万能だし、ルックスも完璧なのに」
「でも彼女いないなら、私が立候補しちゃおうかなー?」
「あ、ずるい。私も立候補する」