「殺したく、なっちゃう」 ゆるり、ゆるりと溶けていく君を、僕は愛していた。 「苦しいよ」 僕の薬指を握りしめて 君は涙を浮かべて、叫ぶ。 「もう一生、僕は君から離れない。だから消えないでくれ」 消えそうな君に もう溶けてしまいそうな君に 僕は初めて 「愛してる」と、囁いた。