彼女は、ビジュアル系ロックバンドが好きだった。 ホラー映画が好きだった。 彼女はいつも笑っていて、僕にキスをする時は、いつも唇を噛んだ。 「ノイズが聞こえる。ギターの音。ディレイがかった、鋭い音」 崩壊していく彼女が、僕の中では究極に美しく、最高に怖かった。