皆血眼になって先ほどの二人を探している。
声をかければ、恐らく罵倒しか返って来ないであろう。それほどまでに、彼等は異常に殺気だっている。
「……何なんだ…さっきの二人は」
つい先程、後方の丘にそびえ立つ城から戻ってきた使者の代表である男は、顔をしかめて呟いた。傍らに立つ男の連れの一人が、うーんと唸りながら首を傾げる。
「…恐らく、例の組織の人間ではないですか?…白だの黒だのと叫んでおりましたし」
「………だろうな…しかしまた…大胆な連中だな」
呆れ顔で溜め息を吐く男の隣で、連れの一人は、さて自分達はこれからどうしたものかと、肩を竦めた。
「…えらく混乱している様ですし…我々は大人しく帰路につく方がよろしいでしょうか………―――如何されますか、リスト様」
そう尋ねれば…目前の上司である男…と言ってもまだ若い青年である彼、リストは…その場で背伸びをしたかと思うと、部下に向かって大きく頷いた。
「帰ろう。任務は終わったしな」
声をかければ、恐らく罵倒しか返って来ないであろう。それほどまでに、彼等は異常に殺気だっている。
「……何なんだ…さっきの二人は」
つい先程、後方の丘にそびえ立つ城から戻ってきた使者の代表である男は、顔をしかめて呟いた。傍らに立つ男の連れの一人が、うーんと唸りながら首を傾げる。
「…恐らく、例の組織の人間ではないですか?…白だの黒だのと叫んでおりましたし」
「………だろうな…しかしまた…大胆な連中だな」
呆れ顔で溜め息を吐く男の隣で、連れの一人は、さて自分達はこれからどうしたものかと、肩を竦めた。
「…えらく混乱している様ですし…我々は大人しく帰路につく方がよろしいでしょうか………―――如何されますか、リスト様」
そう尋ねれば…目前の上司である男…と言ってもまだ若い青年である彼、リストは…その場で背伸びをしたかと思うと、部下に向かって大きく頷いた。
「帰ろう。任務は終わったしな」


