同様に他の男達も、リディアの言葉に顔をしかめ始める。
…というのも、今までにもバリアン国家は邪魔な三槍を根絶やしにしようと何度も警備網を張り巡らせ、厳重化を進めてきていた。しかし今回はそれに止まらず…敵の目が外にまで向けられているらしい。
それはつまり、だ。
「………つまり…最近のバリアン国家の増兵や、警備の厳重化ってのは………俺達、三槍に対する政策じゃない…って事か?」
微かな困惑を孕んだロキの言葉に、リディアは無言で頷いた。途端、その場の空気が訳が分からないとでも言いたげな面々の囁き声によってざわめき始める。
…言ってしまえば、敵は…バリアン国家は、今まで三槍に向けていた刃を何等かの理由で引いたということだ。敵から敵視されなくなった訳ではないのだろうが…。
「…今までの様な、単なる“三槍討伐”じゃないって事さ。むしろ、今のバリアン国家は…俺達なんて眼中に無いのかもしれないな。………警備網が国外に及んだ…つまり、バリアン国家は近い内に………他国と何かおっ始めるつもりなんだ。……三国間での平和協定の話もある。…現バリアン王であらせられる、あの糞ガキは平和協定に首を縦に振らない…おまけに兵を国境沿いに配置するときた………………考えられる先の展開は、一つ…」
「―――…戦」
数秒の間を置いて、その短い言葉…恐らくこの場にいた誰もが脳裏に過ぎってはいたが、口にするのを戸惑っていたそれを…威厳のある、低いオルディオの掠れ声が静かに紡いだ。
…というのも、今までにもバリアン国家は邪魔な三槍を根絶やしにしようと何度も警備網を張り巡らせ、厳重化を進めてきていた。しかし今回はそれに止まらず…敵の目が外にまで向けられているらしい。
それはつまり、だ。
「………つまり…最近のバリアン国家の増兵や、警備の厳重化ってのは………俺達、三槍に対する政策じゃない…って事か?」
微かな困惑を孕んだロキの言葉に、リディアは無言で頷いた。途端、その場の空気が訳が分からないとでも言いたげな面々の囁き声によってざわめき始める。
…言ってしまえば、敵は…バリアン国家は、今まで三槍に向けていた刃を何等かの理由で引いたということだ。敵から敵視されなくなった訳ではないのだろうが…。
「…今までの様な、単なる“三槍討伐”じゃないって事さ。むしろ、今のバリアン国家は…俺達なんて眼中に無いのかもしれないな。………警備網が国外に及んだ…つまり、バリアン国家は近い内に………他国と何かおっ始めるつもりなんだ。……三国間での平和協定の話もある。…現バリアン王であらせられる、あの糞ガキは平和協定に首を縦に振らない…おまけに兵を国境沿いに配置するときた………………考えられる先の展開は、一つ…」
「―――…戦」
数秒の間を置いて、その短い言葉…恐らくこの場にいた誰もが脳裏に過ぎってはいたが、口にするのを戸惑っていたそれを…威厳のある、低いオルディオの掠れ声が静かに紡いだ。


