反国家組織三槍の創始者にして、バリアン国家が最重要危険人物として最も恐れる男……老長オルディオ。
歳の分だけ伊達にしわを刻んできたわけではないその頭は、相対する戦場の駒の何手も先を見通し、世の中の流れや敵の心理を見抜いてしまう。優れた戦略家であり、そして哲学者でもある。
オルディオがどうして国家に反旗を翻したのか、そもそも彼は一体何者なのか、味方のほとんどにその一切が明かされていない、とにかく謎だらけの老人だ。
常に傍にいるあのリディアでさえも、知らない事なのかもしれない。
人の上に立つべくして現れた全ての民の味方、救国主と謳われたオルディオという男。
だが、その救国主も所詮は命ある人間。
オルディオも例外ではなく、容赦無い時の経過は男を老人へと変えていった。
たぎる若々しい意識とは裏腹に、オルディオの老いた器は次第に彼の自由を少しずつ何処かへ落としてきてしまったらしい。
骨と皮だけの貧相な足が彼を上手く支えられなくなったのは、本の数年前の事だ。
そのすぐ後、追い討ちをかけるかの様にオルディオは病に襲われた。すぐさま死に直結する程の大病ではなかったが、もう若い身体ではない。老体を蝕む病は、少しずつだが彼の心臓へと忍び寄っていた。
好意で専属医者となってくれている放浪医者のユアンによって、病の進行は遅れているものの…日に日に弱っているのは素人目でも明らかだった。
…充分な栄養、水分、睡眠を確保した上で少しでも安静にいる事。
ユアンの言い付けを守り、ここ数年オルディオは隠れ家に籠もったままリディアに世話をしてもらっている。
滅多な事が無い限り日の下に出ることも無くなっていた…のだが。
久方振りに体調が良くなったらしいオルディオは、レヴィ率いる白槍の面々等と話がしたいと言い出し、愛用の杖を手に隠れ家の穴の深い通路を通って、白槍の隠れ家へと出掛けようとしたのだ。
慌てて止めに入ったリディアとライだったが、オルディオは素知らぬ顔で向かおうとする。
歳の分だけ伊達にしわを刻んできたわけではないその頭は、相対する戦場の駒の何手も先を見通し、世の中の流れや敵の心理を見抜いてしまう。優れた戦略家であり、そして哲学者でもある。
オルディオがどうして国家に反旗を翻したのか、そもそも彼は一体何者なのか、味方のほとんどにその一切が明かされていない、とにかく謎だらけの老人だ。
常に傍にいるあのリディアでさえも、知らない事なのかもしれない。
人の上に立つべくして現れた全ての民の味方、救国主と謳われたオルディオという男。
だが、その救国主も所詮は命ある人間。
オルディオも例外ではなく、容赦無い時の経過は男を老人へと変えていった。
たぎる若々しい意識とは裏腹に、オルディオの老いた器は次第に彼の自由を少しずつ何処かへ落としてきてしまったらしい。
骨と皮だけの貧相な足が彼を上手く支えられなくなったのは、本の数年前の事だ。
そのすぐ後、追い討ちをかけるかの様にオルディオは病に襲われた。すぐさま死に直結する程の大病ではなかったが、もう若い身体ではない。老体を蝕む病は、少しずつだが彼の心臓へと忍び寄っていた。
好意で専属医者となってくれている放浪医者のユアンによって、病の進行は遅れているものの…日に日に弱っているのは素人目でも明らかだった。
…充分な栄養、水分、睡眠を確保した上で少しでも安静にいる事。
ユアンの言い付けを守り、ここ数年オルディオは隠れ家に籠もったままリディアに世話をしてもらっている。
滅多な事が無い限り日の下に出ることも無くなっていた…のだが。
久方振りに体調が良くなったらしいオルディオは、レヴィ率いる白槍の面々等と話がしたいと言い出し、愛用の杖を手に隠れ家の穴の深い通路を通って、白槍の隠れ家へと出掛けようとしたのだ。
慌てて止めに入ったリディアとライだったが、オルディオは素知らぬ顔で向かおうとする。


