今ならまだ、間に合う? 「ヤダよ…行かないでよ…アタシの傍にいてよぉ!!」 たまには、わがまま言ってもいいでしょ? アタシが涙目で必死にそう訴えても…一哉は何も言わなかった いつもはわがまま許してくれるじゃん 「ゴメンな舞花…ゴメン… 俺だってまた舞花とこんな風になれるなんて思ってなかったから…」 「バカあっ…」 子供なアタシでしょ? 一哉とアタシのすすり泣く声が部屋の中に響く―。 幸せだったアタシの部屋は一気に冷たさを感じさせた。