涙で視界がゆがんできたとき、ある人の声が聞こえた。
─────優斗。
「は?誰だよお前」
男はものすごい目で優斗の事をにらみつける。
優斗もそれに負けないくらいの迫力で、男を睨みつけている。
すると一人の男が「あ!」と声を発し、優斗を睨みつけている男に耳打ちする。
「・・・灰校の?」
おそらく、優斗が灰校の頭であることを聞いたのだろう。
「チっ」
男は舌打ちをして、私の事を優斗に向かって投げつけた。
そのせいで、バランスを崩した私は、地面に倒れこんでしまった。
「大丈夫か?」
男たちが去っていく中、優斗は私に声をかけてくる。
「・・・ぅ~」
私は外だということも忘れ、地面に座り込む、両手で顔を覆いながら泣いた。
優斗は何も言わずに、私の横にしゃがみこみ、私の背中をさすってくれた。
