「やばぁ・・・スカート短すぎるかも」
鏡とにらめっこしながら、スカートの丈で悩む。
「ちょっと佑美!?あんた支度に何分かかってんのよ」
お姉ちゃんが部屋に入ってきた。
ちょうどいい。
「ねぇお姉ちゃん!スカー短いと思う!?」
「はぁ!?もうそれでいいから早くそのぼさぼさの髪どうにかしてよね」
・・・それでいいとか言われるとちょっと不満なんですけど。
アイロンのスイッチを入れて、待っている間、お姉ちゃんに質問された。
「灰校だっけ・・・佑美が今日からいくとこ」
「うん。なんで?」
「制服灰色だから」
あぁ。
制服が灰色なだけで、灰校ってわかるお姉ちゃんすごいわ・・・
アイロンが温まったのを確認して、髪をセットしていく。
「佑美また髪染めた?」
「ん?染めてないけど」
「前より金じゃん」
私、髪傷みやすいんです・・・
アイロンとかしちゃうとすぐ傷んで色抜けちゃうんですよね。
「灰色と金色合ってるからいいっじゃん」
お姉ちゃんは私の髪を触りながらつぶやいた。
「あ!もうこんな時間、お姉ちゃん送って!」
「佑美がゆっくり準備なんかしてるせいだよ・・・」
なんてぶつぶつ言いながらも、車のカギを持って、玄関を私よりも早く出て行った。