全てを

テーブルの上に置いた。



「櫻井……」


パパは名刺を手にTUN

の名前を呟いた。



プリクラを見ると険しい

顔になった。



【ドクッ…遊園地限定

プリクラ……ビクビク】



ふたりの名前とふたりで

書いた落書きが目立つ。



パパは黙ったまま写真に

手を伸ばす。



【ビクン…ぁぁ…

見られたくない…ょ…】



初めて逢った日のふたり

を知られてしまう。



「なんだこれ!外で飲むと

お前は…いつもこんな

なのかよ?!」



【えっ??…ドキドキ】



そこには酔っぱらって

TUNに寄り添っている


あたしがいた。



《…ウウン…酔っぱらってて

あんまり覚えてないょ》



お酒はヘタな言い訳が成

り立つ便利な飲み物だ。




TUNの隣で胸が

ドキドキしていたのを忘

れるはずがない――――