プルルルル~プルルルル


今日二度目の電話。



「あーもしもし?」


電話がなるたびにドキッ

としてしまう。


「あーいっつも遊んでも

らって悪いねー!!

あ?そう!しばらく無職

ですからー」



【…??誰と

話してるの?…ソワソワ】



「ほら!雛ちゃん!!」



【…雛……キュン】



雛の名前を聞いてたまら

なく嬉しくなった。


《もしもし!雛?!》


「TABAちゃん?大丈

夫?旦那毎日いるの?」



【…グスッ…雛ぁ…】



あたしの気持ちをよく分

かってくれる雛。


《うん…いる…》


「TUNちゃんとは連絡

取れてるの??」


《ううん…難しい…》


パパの視線が気になる。


「そう…旦那いたら無理

だよね!でも私のところ

にも連絡ないんだよね?

くれれば伝えられるのに

さ~」


《…雪……が…会社に行

った…》


余計な事は全て省いた。



「雪が?TUNちゃんの

会社?!また…あいつは

何やってんの!!」




まだまだ言いたい事が沢

山あるのに…伝える事が

できない――――