「今日で最後だから少し遅

くなる!」


パパが最後の仕事に

行った。



【…今日が……最後】



胸が熱くなる。


ソッと玄関のドアを開け

て外に出た。



【ぁ…キュン…ここに居たの

かな?…TUN…本当は

逢いたかったょ…グスッ】



プルルルル~プルルルル


慌てて部屋に戻って電話

をとった。


《もしもし!》


『TABASAか?』



【ドッキン!!え?

TUN?ドキン…ドキン】



《…TUN?》


『よかった…本当よかっ

た…やっと話せた…』



【ドキン…ドキン…

TUNの声…こんなに

ドキドキしてる……キュン】



『なんで全然連絡してこ

ない?!明日から旦那が

居るんだろ?!俺からは

連絡出来なくなるんだか

らな!!』


TUNの不満が一気に爆

発した。



【ぁぁ…あたし

やっぱ……ダメ…】




声を聞いただけで全てを

許してしまいそうになる

自分がいた――――