《ただいま…》


「なんだよ!!」


パパが電話の子機を握っ

ていた。


「イタズラ電話だよ!出

たら切りやがった!!」



【あ…もしかして…キュン

TUNかも?

ぁぁ…すれ違い…ダ…】



パパが

出て切ったのだろう。



【早く…話したい…

早く…逢いたい…

早く…早く…TUNの胸

に戻りたい…ょ…ぉ】



チビ太とパパが寝付くと

布団の中で涙が溢れる。



ジャラ…ジャラ…チリン~~



【!!あっ……ドキン】



昨日と同じ時刻。



【TUN!!待って…

行かないで……】



慌てて窓に近寄った。


ぼんやりと曇り硝子に

人影が写る。


《……TUN?》


小さな小さな声が漏れて

いた。



チリン~~…



【あぁ……TUN…キュン

来てくれたんだね…

あたしうれしいょ…ぉ】




やっと逢えたね――――