『おい!!』



【ビクッ……】



TUNの手があたしの頬

に触れた。


『俺の中から

TABASAの記憶を

消してくれよ!!』


頬に触れている手に力が

入る。



【…ドキン…ドキン……】



怖くて足が震える。


『なー頼むよ!

忘れさせてくれよ……』


TUNの鋭い目から涙が

溢れた。


《ごめんなさい

ごめんなさい………》


何度も繰り返す。


TUNの手が頬から離れ

ていく。



【ビクン…ビクン…】



『俺…別れないから!』


《えっ?!》



『愛してるのに別れるな

んて納得いかねー結婚し

てようが子持ちだろうが

もうどうでもいいや!

もう面倒くせー!』



今日

TUNを怖いと思った…



でも

そんな怖さも忘れてしま

うくらい…




TUNのすべてを愛して

しまっていた――――