『あんまり時間ないな…

じゃあ俺の家行くか?』


《うん!》



久しぶりのTUNの

マンション。


玄関にはスキーやスノー

ボードの板が以前より増

えて散乱していた。


《すごいね!これから

シーズンだもんね~》


『あ~毎年楽しみなんだ

よね!TABASAと行

けたらいいな?』


《…うん

行けたらいいね……》



口を濁す。



《あ!旅行の写真だ!》


写真の中でふたりが寄り

添っていた。



『TABASAが写真を

見たくなったら…ここに

おいで!』


《うん?なんで?》


『もし見つかったら…俺

達逢えなくなるだろ?』



【ズキッ…TUN…ごめんね】




黙ってうなづく――――