TUNに言われたように

輝きたい。


この狭い世界から抜け出

してみたい。




翌朝―――


「昨日、彼に言った…」


咲の声は沈んでいた。


《…なんて言ってた?》


「もし産んだとしても

父親にはなれないって…

…ぅぅ…」


泣き出す咲。



《咲はどうしたいの?》


「わ…私…産みたい」


《決めたんだね?

なら大丈夫だね!母親に

なるんだから強くなら

なきゃね~》


咲は強い。



あたしも強くなりたい。



その為には絶対合格

しなきゃ。



今まで勉強なんて真剣に

した事などない。



初めてTUNに出逢って

から…ずっと彼に追いつ

きたいと思ってた。




本当は…

TUNの隣にいて恥ずか

しくない女になりたい為

に合格したいだけなのか

もしれない――――