『ほら!TABASA!

先に入んな~』


《……うん…》


TUNに背中をポンッと

押された。



何故か寂しくなる。



まるで旦那の元へ帰りな

って言われたみたいに…



歩いても歩いても出口に

はたどり着けない。



【ひとりは

寂しい……ょ…TUN】



全体を見渡せる塔に登っ

てみた!


《あっ!TUN!!》


もう出口の近くだ。



【イヤ…待って…置いてか

ないで……ズキズキ…】



必死に出口を探す。


さっきから同じ所をぐる

ぐるしてる。



【ぁぁ…出口が見つから

ない…あたしを出して

…ょ……ぉ…グスン】



迷いの森にでも入り込ん

でしまったようだ。



【TUN……どこ…どこに

いっちゃったの……】



涙が頬を伝う。



『見つけた!!』




ギュッと後ろから

抱きしめられた

あたしの身体――――