1番小さくて黒い携帯を

買った。


必死に説明書を見た。


TUNの番号を登録。


これで

外に居てもかけられる!



【TUNに…

あたしの携帯番号を

伝えたいょ…ドキッ】



きっと喜んでくれるはず

だ。


携帯を化粧ポーチの中に

忍ばせた。



夕飯の後。


《ちょっとチビ太のオム

ツ買ってくるよ〜!》


「あ〜俺も行くよ!!」



【ドキッ……ドキッ…】



《あっ!大丈夫〜

オムツだけだから!》


慌てて家を出た。


後ろを振り返ってもパパ

の姿はない。



【あ〜〜……よかった

ドキドキ…出てこれたょ】




今日は朝からずっと…

夜に外へ出る事ばかり

考えていた――――