駅前は行き交う人で賑やか。 冷たいレモンティーを喉に流し込んだら、胸がスウッとしたから… 「お散歩…だよ?」 またポツリと独り言。 きっと、この独り言は 言い訳になっちゃうのかな…。 そう思っちゃうのは、ベンチから立ち上がった私の足が向かった先がは自宅方向でも、当初の目的地のパン屋でもなかったから。 駅前ロータリーにあるバスの停留所。 「…お願い、少しだけ静かにしていて」 胸元の服をキュッと握った。