今の感情を言葉にする事なんて…出来ない。 ただ…憤りと同じくらい心が騒ぐ。 「風邪ひく。行くぞ」 千雪の細い腕をとって校舎に向かって歩き出した。 「…ったく。好き勝手言ってくれるよな、本当」 「謝らないもん」 「あっそ」 オレ、勝負を挑む相手を間違えた気がするのは気のせいか? 「雨、強くなってきたな」 校舎の屋根の下に入って、黒い空を見上げた。 どしゃ降りとは言わないものの、傘を持ってないオレらにはびしょ濡れになる事が必至な降り。 ま、もう濡れてんだけどな。。