電車内は帰宅ラッシュ。

背が小さい千雪は見事に埋もれて、入ってくる人の波に流されていく。



背伸びしたって変わんねーっての!!

「…ったく。仕方ねーな」

腕をつかんで引き寄せる。



「あっ、ごめんっ」

「紛れたら、見つけてやんねーぞ」

「大丈夫だよ!子供じゃないもんっ」

「チビだけどな」

「ひどいっ!!!」




3駅なんてすぐに着いた。
改札口を抜けて千雪の家まで歩く。





「10分くらいだよ」って言ったよな???

もう20分くらい歩いてますけど??

ま、別にいいんだけど。