中庭まで最短距離のガラス戸を抜けて ベンチに寝転がる。



そのまま空を見上げれば…木々を揺らしていた春の風に少し目を細めた。




近づく小さな足音が聞こえてきますように
…って期待してる

なんて…ありえないだろ、マジ。



会いたいなんて、思ってねーかんな!!

ただ、お前は誰なんだって…
どうしてオレを知ってるんだって…
聞き出したいことがあるだけ。

そぅだ、それだけなんだ。





「なんなんだ…」


手のこうを額にのっけて、言い訳か?って今にも聞こえてきそうな疑問符を自分に付ける。

答えなんて…出やしない。