「はじめまして。秋川 律(アキカワ リツ)です。6組の櫻葉隆平の幼なじみです」


間違いない。彼女はあの時、隆平くんと一緒にいた少女。

「ねぇ、なんか絢と似てない?」

「え?」


別に似てないと思う。

彼女のほうが可愛らしい。


色白で、ポニーテールが似合ってて、赤いメガネが似合う。

そんな女の子。彼女はもしかして…?


そんな嫌な想像を頭から消した。


休み時間。彼女は私の元へ来た。


「絢ちゃん?」

「あっ、ハイ…」

「隆の彼女でしょ?」



“隆”幼なじみなんだから、あだ名で呼ぶのは全然普通。だけど…やっぱりイヤだった。