チャイムが鳴った。

「卓ちゃんだぁ」


一階に駆け下り、ドアを開けると卓ちゃ…あれ?


「なんだぁ、潤兄かぁ」


私の5歳上の潤お兄ちゃん。

頭がとってもいいT大の生徒。



「おぉ、絢。ただいま。卓志ならいるよ?」



後ろを除くと、卓ちゃんがいた。

「あっ、卓ちゃん!」

「…よぉ」



―あれれ?また機嫌悪いかな?


すると、潤兄が卓ちゃんの耳元で何かを言った。

その瞬間、卓ちゃんの顔がみるみるうちに赤くなっていく。


「なっ、潤さん///」

「じゃあ、ごゆっくりぃ~♪」