そして、私をまた抱きしめて、


「俺のお姫様は、絢だけだよ?」


そう言った。

嬉しくて、恥ずかしくて…なんかくすぐったかった。



「絢、約束するよ」

「え?」

「俺、何があっても絢を守る。絢だけを信じて、絢だけを愛する」




私はその言葉に自然と涙が溢れてくる―

卓ちゃん…嬉しいよ。



大好きだよ、卓ちゃん。

このときの私は、この言葉に隠されている真の意味を考えてもいなかった...



“絢を守る。絢だけを信じて、絢だけを愛する…”